受付をしているという彼女。基本的に自分で何かを決めたことがない。周りの流れに身を任せて過ごしてきた。色々な好意を向けられることも多いが、それを拒否することもしない。誰かが求めてくるならそれに応じる。自我がないと言えば言い方が悪いが、彼女にとってそこまで重要なことが人生には無いのである。言い方を変えれば愛情に満ち満ちているということだろうか。来る者は拒まず、去る者追わず。そうして生きていくウチに仕事も決まり、友人も出来、今の人生になった。最近流行っている水泳に行くようになった。自分の身体には自信があった。それは他人と比べて綺麗なラインをしている、そう客観的に思えたからだ。男の視線が気にならないと言えば嘘になる。誰かが今日も自分の身体を見て興奮したり想像したりしていると思うと、身体の真が疼いてくるのを感じる。色々なことに興味が無いわけではない。求められることが好きなのだ。自分からはいかない、今日も誰かが求めてくるなら、ありのままを捧げようと思う。そんな想像をしながら彼女は微笑んだ。
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