行きずりのはずだった。お互いに割り切った大人の関係。酒の勢いも手伝って一夜限りの恋を楽しんだ…。そんなつもりだった。翌朝、目を覚ますとベッドの横に君の姿はなく、昨夜の宴はまるで夢だったのか!?と思う位に君の姿はおぼろげなものであった…。一人シャワーを浴び、深酒の余韻を振り払う。スーツを着て、部屋を出ようとしたその刹那、テーブルの上に置いてあった二つ折りのメモが目に留まった。そこにはこんなメモ書きが…「貴方にまた逢いたいです…。よかったら連絡して下さい。」一ヶ月後に再開を果たしてからは月に二度の逢瀬を繰り返すようになった。最初は全く知らなかった君の事が徐々に分かるようになっていった。だが、二人の関係が恋人なのか愛人なのか?そこに言及することは一度もなく今日に至っている。時折あどけなささえ垣間見せるあどけない笑顔と、成熟した大人のオンナを思わせるメリハリの効いた見事な肢体に溺れていき、このまま更なる深みへと堕ちていくことを知らぬ間に願ってしまう私がいるのだ。二人の長く甘い夜はまだ終わりそうにない。今幕を開けたばかり。
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